mizuki
2015年02月28日
20:45
わたしの大好きなお菓子のご紹介です^^
京都は創業寛永七年、寛永堂さんの「大納言清澄」、柔らかく炊いた小豆を寒天で固めたお菓子です
はじめて召し上がる方は、きっとびっくりなさるでしょう^^
包みを開けると、なんだかちょっと干からびてでこぼこした透明の、中に小豆が入ったお菓子が
むしろ、お菓子と言うよりは、化石、鉱物、切り取ってきた池の氷に見えないことも・・・
表面はまるで凍てついたように、所々に白く霜がついているようにも・・・
無愛想で、無骨で、何の飾り気もありません
正直、あまり美味しそうな見かけではありません^^;
つまんでみると、見た目の通りのカチカチです!
かなりの硬さなので、はたして歯には大丈夫なのか一抹の不安がよぎるかもしれません
おそる々一口・・・
硬い表面は紙一枚くらいの厚さで、すぐにしゃりしゃりと脆く崩れます
ごくごく薄く伸ばしたガラスが口の中で割れていく、今までないそんな感覚
砕けた破片はすぐに溶け、寒天の上品な甘さと儚い柔らかさ、念入りに炊き上げた甘納豆のような小豆の香ばしさ、
それらが少しずつ一体化して、なんとも雅な風味です^^
一口食べた跡は、表面の薄氷が割れて無数のひび割れができ、小豆をとじている寒天は少しの曇りもなく清く澄み、
ガラスのようにきらきらと輝き、顔をのぞかせた小豆の皮はうっすら透き通ってぴんと張り詰めてこちらも輝いています
なんと美しいのでしょう!
ふだんなら、あまり噛んだ跡をまじまじと見ることはありませんが、このお菓子はどうしても見てしまいます^^
食べかけがこんなに美しいと思うものは他に思いつきません
いえ、食べかけの方が、荒々しく無骨な食べる前より、はるかに美しいのです^^
厚い氷の下にある、はんなりとした景色
見かけに怖気づいて、手にとって不安になり、歯ざわりで驚いて、ほどけて一体になるさまを楽しんで、
齧った跡を見て楽しんで、清々しくひんやりとした後味を楽しんで^^
このお菓子を作り上げた方の、してやったり!という姿が心に浮かぶ銘菓です^^
寛永堂さんのHP
http://www.kaneido.com/index.html
東京にも支店が多く、お求めやすいです^^